センター長からのメッセージ

医学教育研究センター長
山本 靖彦 

医学教育研究センターは、金沢大学医学類における医学教育充実のために2009年に新設されました。グローバル水準の医学教育実践を目指し、そして何よりも教育プログラム策定、学修成果評価法や教育方略の開発、学習支援や教育環境の点検と見直しなど、教育に関する継続的改善の牽引役を担う組織となっています。そのため、医学教育に関連する多くの業務や授業科目の担当も行うとともに、データサイエンス時代おける医学教育研究も実践し、その成果を国内外に発信しながら、エビデンスに立脚した医学教育改革に繋げています。 

近年、日本の社会構造は大きく変化し、具体的には人口減少と超少子高齢社会の到来とともにグローバル化の加速、そして、それによって社会の医学に対する要望や期待も刻々と変わってきています。何より感染症パンデミック、災害の発生などの予期せぬ事態にもいち早く対応していかなくてはなりません。国の医学教育・医師養成過程においても、卒後医師養成システムの変革、医学教育モデル・コアカリキュラム改定、共用試験の公的化、医学教育分野別評価(国際認証)基準改定など、医師養成機関には疾風怒濤のごとく課題が押し寄せています。このような世の中の情勢に対しても、その対応に遅れることなく、むしろ、医学類教育委員会、金沢大学医療人材教育研究センター、そして、附属病院研修医・専門医総合教育センターとも連携体制で、先を見据えた努力を行っていきます。地方自治体、教育提携医療機関(関連病院など)、医師会などとも連携を取りながら、未来の高度医療人材の養成の声に応えていきます。さらに、次代の医学教育の専門家の養成にも、医学教育学研究分野とともに尽力します。 

皆様には今後も変わらぬご支援とご協力をお願い申し上げます。